生徒さんの声

■有栖さん
(基礎科・日本刺繍歴3か月)

―日本刺繍を始める前は、何か手芸をされていましたか?

高校生の頃はから手芸が好きで、姉や妹にちょっとしたものを作っては、よくプレゼントをしていました。子供が生まれてからは、子供が着るものや持ち物に、ちょっとした刺繍を入れて楽しんでいました。

―日本刺繍を始めたきっかけは何ですか?

子供のTシャツに何を刺繍しようかな?
と、ヒントを探していたところ、たまたま日本刺繍の作品が目に留まり、その美しい世界にほれ込んでしまいました。
「いつかやろう」と心に決めてから3年、子供が幼稚園に入ったのを機に、日本刺繍を始めました。

―当アトリエを選んだ理由は何ですか?

伝統的な日本刺繍の技法を使いながら、独創的なデザインと豊かな色彩表現を展開する草乃先生の作品に、大きな魅力を感じたからです。
教室の課題作品も身近に使えるものが多く、作る喜びと使う楽しみの両方が楽しめそう、というのも理由のひとつです。

―教室の講師はどんな感じですか?

ポイントを絞って具体的に教えてくれるので、質問する度に自分が上手くなった気持ちになります。講師の皆さんはとても優しく、とにかく乗せ上手なので、教室に通うと「よし、次もがんばろう!」って思っちゃいます(笑)

―いずれ作ってみたい作品は何ですか?

なんといっても娘の着物です。まずは七五三。自分が着た着物に少し刺繍を足して仕上げてあげたい。その次は成人式、そして花嫁衣裳かな。あと、昔みたいに、姉や妹に日本刺繍も小物を何か作ってあげたいし、茶道をしている母に、お茶席で使える帯を刺繍してあげたいです。夢は果てしなく広がりますね(笑)


■伊集院さん
(研究科・日本刺繍歴14年)

―日本刺繍を始めたきっかけは?

ある雑誌で草乃先生の作品を見たのがきっかけです。藤の花の深い色彩に心を奪われ、なかば衝動的に草乃先生の教室の門をたたきました。
雑誌を見てから半年後には、もうここに通っていましたよ(笑)

―それから14年、今まで続けて来られた理由は?

先生方を含め、仲間に恵まれたことが大きいです。日常とは違う世界で「次は何を創ろうか」という夢を語れる仲間がいるなんて、とても素敵じゃないですか(笑)
数々の難しい作品に取り組んでこられたのも、仲間の励ましがあったからこそだと思います。

―草乃先生は、どんな先生ですか?

生徒ひとりひとりの個性や感性、時には人生観までを丁寧に受け止めて、それを課題作品のデザインや色彩に反映してくださいます。なので、私たちがつくる作品は自分の人生そのものを表していると思います。
草乃先生は、「だめ」という言葉を絶対に言いません。たとえ失敗しても「それもあなたの個性のひとつ」と認めてくださるので、かえって失敗しないようにしようと、がんばっちゃいます。

―「繍い遊びの会」について教えてください。

2年に1回開催される研究科生徒の作品展で、私たちはそれに向かって作品を仕上げていきます。そりゃもう、大変ですよ。「間に合わない!」と半べそかきながら刺繍することもあります(笑)
でも、目標に向かって必死になって取り組むというのも、たまには良いものです。それだけに作品展の会場で家族や友人、時には知らない人から「素晴らしい作品ね」と褒められると、とてもうれしい。この達成感がたまらないので、日本刺繍の沼にどんどんハマっていきます。

―伊集院さんにとって日本刺繍とは?

日本刺繍と向き合あう時間は、自分と対話し、自分を見つめなおす貴重な時間です。
日本刺繍と出会ったことで、私は自分の生き方に余裕ができたように思います。
この14年間に大きな悩みをいくつも乗り越えてきましたが、それができたのは日本刺繍のおかげだと、私は思っています。